北鎌倉にある『東慶寺』は花寺としても知られ、6月には紫陽花や花菖蒲、岩タバコなど鮮やかな花が見ごろを迎えます。
今回は『東慶寺』の紫陽花の見ごろ時期や混雑状況や見どころなど、実際に足を運んで撮影した写真と合わせてご紹介します!
神奈川県鎌倉市 『東慶寺』
臨済宗円覚寺派の『東慶寺』、山号は「松岡山」で、弘安8年(1285) 北条時宗の妻・覚山志道尼(かくざんしどうに)が創建。鎌倉に存在した鎌倉尼寺五山第二位に列せられ、五山の中で唯一現存する寺です。
夫からの離縁状をもらわない限り、女性から別れることが叶わなかった時代に『東慶寺』に駆け込めば離縁できる幕府公認の「縁切り寺」として、明治時代に至るまでの約600年間、多くの女性を救済してきて、2015年に公開された映画『駆込み女と駆出し男』の舞台ともなったお寺です。
男子禁制でしたが、現在は臨済宗円覚寺派の禅寺となり、境内の紫陽花や花菖蒲など、北鎌倉を彩る花寺として多くの観光客が訪れる人気の寺院となっています。
東慶寺 住所・拝観時間・拝観料金・アクセス方法
名称 | 東慶寺 |
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住所 | 〒247-0062 神奈川県鎌倉市山ノ内1367 |
拝観時間 | 4月~9月 8:30~16:30 10月~3月 8:30~16:00 |
電話番号 | 0467-22-1663 |
拝観料金 | 大人 200円 小中学生 100円 「松岡宝蔵」のみ別途入館料が必要で展示内容によって変動 |
アクセス方法 | 江ノ電「北鎌倉駅」より徒歩4分 |
東慶寺 地図
東慶寺 例年の紫陽花 見頃時期
例年 紫陽花の見頃は6月中旬~7月初旬です。花菖蒲や岩タバコ、岩がらみは6月初旬~中旬にかけて見頃を迎えますので、6月中旬に訪れると紫陽花と合わせて楽しめます。
東慶寺 混雑について
北鎌倉の大人気紫陽花スポット「明月院」の近くにあり、明月院に観光客が集中しているため、東慶寺は比較的空いています。特に午前中や閉門間際はストレスなく境内の花々を鑑賞することが出来るでしょう。
東慶寺 見どころ&体験記
ここからは実際にわたしが東慶寺に行ったときの様子を交えながら、東慶寺の見どころを紹介します。
東慶寺 山門
「北鎌倉」駅前の県道21号沿いに明月院方面に歩き、
円覚寺を通り過ぎて右手に「東慶寺」はあります。
階段の上にある茅葺きの門が、東慶寺の山門です。
この写真は2017年6月下旬に訪問したときの様子。
階段の両側に紫陽花が綺麗に咲いています。
階段から見下ろしたところ。
こちらが2019年の6月中旬に訪れた時の様子。6月下旬に訪れた2017年と比べて、紫陽花の数は少なく、ちょっと寂しい感じです。山門前の紫陽花のピークは6月下旬に差し掛かった頃なのかもしれません。
突き当りが県道21号です。
誰もいませんが、これは開門前の朝6時台だからです。
山門で拝観料を納めて境内に入ると左手に茅葺き屋根の鐘楼があります。
東慶寺の中心には真っすぐの参道。
東慶寺 本堂、水月堂
山門から参道を歩いて右手に本堂があります。
本堂の案内板を包むような紫陽花たち。
この門の奥が本堂です。
こちらが本堂。東慶寺の歴史の割に新しいと思われるかと思いますが、関東大震災ですべて倒壊してしまい、昭和10年にに再建されたからです。震災のより、本堂に安置されていた普賢菩薩、文殊菩薩は失われてしまいました。
奥には本尊の釈迦如来坐像が見えています。
本堂裏手には「岩がらみ」が自生しており、6月中旬まで特別公開されています。
本堂奥にあるのが水月堂。↑の写真さと左手の建物です。
水月堂には「水月観音菩薩半跏像」が安置されており、拝観には事前予約が必要となっています。
予定が合わず、いまだ写真でしか見たことがありませんが、岩にもたれ掛かり、水面に映る月を眺める姿勢の大変優雅な菩薩像です。
東慶寺 イワガラミ
5月中旬~6月中旬までの特別公開です。
本堂の軒下沿いに裏手に行くと、岩壁一面に「イワガラミ」が咲いています。
写真に収めきれないほど広範囲に咲いていて、個人的に紫陽花よりもこのイワガラミに感動してしまいました。一見の価値アリですよ。
東慶寺 松岡宝蔵
本堂を出てさらに奥に進むと右手にあるのが東慶寺の寺宝を安置する「松岡宝蔵」です。
この日は閉門間際に行ったので扉が閉まっています。
実際の駆け込みの例を記録した「松岡日記」や重要文化財の聖観音菩薩立像など展示されています。
東慶寺 御朱印
こちらが東慶寺の御朱印。
本尊の釈迦如来が記されています。
東慶寺 さざれ石
松岡宝蔵の前には君が代に登場する「さざれ石」が置かれています。
東慶寺 墓苑
松岡宝蔵をさらに奥に進むと墓苑に繋がっています。
竹林があったり、階段や壁は苔が生え、緑豊かな場所です。
秋には美しく紅葉する場所です。
東慶寺の五世住持、後醍醐天皇の皇女 用堂尼の墓所もあります。
用堂尼の墓所。
鎌倉と急の柔らかい岩盤を切り出して作られた「やぐら」で、鎌倉散策していると数多く見かけます。
東慶寺 岩タバコ
墓苑の壁には小さな紫の花が咲いていました。
「岩タバコ」です。
これは2019年の6月中旬に訪れたときで、見頃は過ぎつつありました。
東慶寺 花菖蒲
参道挟んで本堂の反対側には青銅の金仏。
手前に紫陽花も。
6月中旬に東慶寺を参拝すれば、花菖蒲が見頃を迎えています。
下旬になると剪定されてしまいます。
東慶寺 紫陽花
最期はざざっと東慶寺の紫陽花写真を。
小振りで可愛い円環の紫陽花で〆たいと思います。
まとめ
北鎌倉の花寺「東慶寺」をご紹介しました。
今回は初夏の様子でしたが、この後はなでしこや桔梗、秋にはイチョウや紅葉、冬には白梅や蝋梅、春には枝垂れ桜と年中花が咲いています。
興味をお持ちになったら是非参拝なさってください。